こんにちはジョージです。今回は野菜作りで最も大切な土壌作りについて書いていきたいと思います。
私たちの畑は元々田んぼだった土地でした。田んぼを畑にした場合、水はけが悪かったりして、野菜を育てるのに適していない場合が多いようです。
今回は、どんな土が野菜作りに向いているのか?土の基本的なことをまとめてみましたので、参考になればと思います。
畑向けの土と水田向けの土
畑に向く土は洪積土です。
洪積土とは風雨や流水によって山から麓に運ばれて積もった土に有機物や火山灰が混ざり形成された土層のことを言います。洪積土は表層に黒土、その下に赤土があり、保水性と透水性がに優れています。
一方、水田に向く土は沖積土です。
沖積土は洪積土からさらに川水によって流されてたまった土のことを言います。川上から流れてくる腐葉土を多く含んだ肥えた土となっており、酸性が強いのが特徴です。砂地や粘土の多い土など、場所により様々なので、土壌改良をすることで野菜や花、果樹等を作ることが可能です。
まとめると山の麓では野菜に向いた土、河川の下流になるほど水田に向いた土が形成されていることが多い!!って感じです。
栽培に向く土、向かない土とは?
どこにでもある土、見た目が同じに見える土ですが、それぞれ性質が異なり、植物の栽培に向いているもの、向かないものがあります。以下の6種類の土について見ていきます。
①礫土:小石が混ざった土。水を混ぜても固まらない。パラパラでぼつぼつしている肌触り
→栽培に向かない土
②砂土:大半が砂で構成されている土で、水を混ぜても固まらない。パラパラでザラザラな肌触り
→栽培に向かない
③砂礫土:全体の3分の2以下が砂の土。水を混ぜると固まるが、粘りがなくザラザラしている。
→栽培に向かない
④壌土:砂が3分の1以下で粘土も混ざった土。粘りもあり、ザラッとするがつるつる感もある。
→栽培に向く
⑤殖壌土:粘土に砂が少し混ざった土。粘りもあり、ザラッとするがつるつる感もある。壌土よりも粘 土感がある。
→栽培に向く
⑥埴土:粘土の土。ザラッとはせず、つるつるしている。
→改良することで栽培に向く
砂と粘土のバランスが良い土が栽培に適していることが分かります。
土の三相構造って何?
畑の土壌は固相、液相、気相の3つの相からできています。
固相は土の粒や腐葉土などの有機物を含んだ個体部分、液相は固相の間の水や養分の部分、気相は固相の間の空気の部分でこれを【土の三相構造】と言います。
三相のバランスがうまく取れた状態にすることで植物はしっかりと成長することができます。砂と粘土のバランスが良いと、三つの相のバランスがよくなります。
この三相の割合は土の種類によって異なります。栽培する植物の好みの三相にすることが重要です。
良い土とは
野菜にとって良い土とはどんな土なのでしょうか。以下の5つを満たす土が良い土だと考えられます。
1.通気性・排水性が良い:植物の根は呼吸をすることで土中の養水分を吸収します。通気性が良い土では根の呼吸がスムーズに行われます。通気性・排水性が悪いと水が多く、空気が少ないため、根は窒息状態となり、根腐れが起きやすくなります。
2.保水性がある:植物の成長にかかせないのが水です。基本の土に腐葉土などの有機物が混ざることで、土の粒は保水できる状態になります。根の周辺に水が無いときでも、土の粒自体が水を保っていれば根はその粒から水を吸収することができ、水切れを避けることができます。
3.有機物を多く含む:腐葉土や堆肥などの有機物を含む土では微生物が活発に活動しています。微生物が有機物を分解しながら腐植土となることで、土の粒と粒をくっつける働きをするので通気性がよく、保水力のある団粒構造の土を作ってくれます。
※団粒構造とは:土を顕微鏡で見ると小さい粒が合体してできたものでだと分かります。この小さい粒を単粒と言います。単粒の場合、粒と粒の間の隙間が小さく、通気性、排水性が悪い環境になってしまいます。単粒が合体した団粒では粒と粒の隙間が大きく、通気性排水性が良くなり、さらに、粒内の隙間に水をためることができるので保水性に優れた土となります。
4.酸度(pH)が適正である:大半の植物は中性のpHを好みますが、窒素肥料が施され続けると土壌は次第に酸性化してきます。酸性化した土壌では、土中にアルミニウムが流れ出し、根が生育障害を起こしやすくなります。そのため、野菜栽培では中性から弱酸性に調整する必要があります。
5.異物がない:当然ですが異物が混入していない土の方が良いです。大きい石やごみ、雑草の種や害虫の卵、幼虫が入っていると根がまっすぐ伸びることができなかったり、幼虫に野菜が食べられたり、雑草に養分を取られたりします。こうした異物はできるだけ除くことで野菜は正常な生育が可能になります。
以上5つの条件を満たす土が良い土です。簡単にまとめると以下のようになります。
・化学性に優れる:土壌pHが適度で保肥力がある。
・生物性に優れる:有機質、微生物が多い。
最後に
冒頭にも書いたように、私たちの畑は元々田んぼでした。現在は野菜栽培に適した畑になるように、腐葉土などを混ぜて土壌改良しています。皆さんは良い畑にするために行っている事はありますか?
ぜひコメントいただければと思います。
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